Tamiya 35360 – M3 Stuart Tank – Escala 1:35

いつものタミヤスタンダードで、実に気持ちよくパチパチ組んでいける。
無駄なはめ合わせの調整など一切いらないので、作業に勢いが出るというか、時間がすぎると同時にぐんぐん形になってゆくのは爽快感すらある。
いつものタミヤとちょっと違うのは、細かい部品までパーツ化されていて、小さな戦車ながらなかなか作りごたえもある。しかしこれは組み立てが難航するという意味ではない。
小さな部品を組み付けていくと精密感がそのたびに上がってきて、思わずニヤニヤしてしまう。
機銃の作りなんて、旧作がドーンと一発成型だったのとは比較にならない感涙ものだ。
足回りも複雑なサスペンションがきっちり決まり簡単に組みあがる。
組み立て説明図とは別にM3戦車の開発、戦歴などを書いた詳しい説明書が入っていて、組み立ての小休止の間、コーヒーでも飲みながら読むと、いっそうM3がよくわかり、組み立てに熱が入る。
完成するといかにも戦車らしい戦車で見栄えも良い。ちなみにタミヤの作例を作った人は非常に丁寧で上手い。機銃まわりの組み立て、塗装を見るとそれがよく分かる。実際の部品を手にしてみると、その小ささに、作例はよくこんなにきっちり塗りわけできてるなあと感心する。
これだけよくできたキットが2000円ちょっとでたっぷり楽しめるのだから実にお買い得である。
戦車プラモ好きな人、ふだん戦車以外のプラモを作ってる人、しばらくプラモやってなかった人、暇つぶしにプラモ作ってみたい人、みなさんにお勧めできる最優秀キットである。

MMシリーズNo.42のスチュアートは軽戦車で転輪の少なさから戦車模型入門として適していました、私が米軍車輌に興味を持つきっかけになった思い出深いキットです。シリーズNo.360として発売された後期型ですが今回も初心者におすすめできるか？というと少し考えてしまいます。車体下部は箱組みでパーツの精度は最高レベル、正確になった履帯はベルト式で上部転輪への弛みは極力少なめにしている分、起動輪にかなりテンションがかかります私は接着が甘かったため下部側面パーツが剥がれてしまいました。流し込み接着剤を併用するなどしてガッチリ接着すると確実です。
砲塔と車体に極小のフックを取り付けますが紛失に注意してください。落としたりピンセットなどで飛ばすともう大変です。M1919機関銃は全10パーツ（弾薬箱は別）で最終的には各部接着面によりかっちり組めますがそれぞれの箇所の接着面は少ないので集中して作業しないと仕事が増えます。機関銃マウントは2パーツ貼り合わせですが念のため乾燥前に機関銃架を差し込み回転の確認をした方がいいかもしれません。というのも乾燥後（機関銃完成後）差し込めなくなってしまいドリルで軽くさらいました。米、ソ選択の半身像の戦車兵は前腕の下にモールドがありぴったりフィットします。
おまけパーツは弾薬箱2個のみ、荷物をどう積ませようかあれこれ楽しんでいます。

細か過ぎる部品もあって紛失、破損してしまったものが多かった。初心者向けとの批評も見受けられたが、少し苦労した。
はめあいの良さはさすがタミヤ製品なので安心だ。